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しつこいモスキート(蚊):血を探す巧みな戦術 (BBC-Science & Environment, July 17, 2015)

http://ichef.bbci.co.uk/news/695/cpsprodpb/17E95/production/_84314979_thinkstockphotos-178618262.jpg

 庭に生える雑草は、しつこい(persistent)。しかし、この世で最もしつこいのは、おそらく、モスキート(mosquitoes蚊)だ。まさに「うるさく付きまとう頑強な敵(annoyingly robust)」。
 どんな暗闇からも、風が吹こうが、雨が降ろうが、どこからともなく現われて、露出した皮膚はもとより、薄手の布地の上からも、それも瞬時に針を刺して血を吸う。そして、さっさと逃げ失せる。

 その戦術(strategy)を、カリフォルニア工科大学(The California Institute of Technology)がじっくりと研究し、その結果を「The Journal Current Biology」に発表した。
 それによると、モスキートは、自らの臭覚、視覚、熱 感知能力を、人間や動物などのターゲット(targets)との距離に応じて使い分けているという。

 モスキートの戦術(strategy)の特徴は、次の3段階プロセス(three-stage picture)にある。

1. ターゲットとの距離が10~50mの範囲で、体臭(body order)や呼気(stale, exhaled air)に含まれるCO2を手がかり(cue)に、獲物を探す。このときは臭覚を使用。

2. ターゲットとの距離が5~15mになると、視覚を働かせて、臭いの発生源が岩石(rocks)や植物(plants)ではないことを目で確認する(ensure)。

3.さらに、距離を縮めて、1m以下に近づくと、熱 感知能力を最大限に発揮し、体温(body heat)を目がけてまっしぐらに突進する。

これはむだのない、極めて効率の良い戦術だ。この結果、Dr Floris van Breugelの結論は、
 
"The unfortunate conclusion is that it's very difficult to escape mosquitoes."
"The best tactic, he added, might be to create a distraction."

「残念ながら、モスキートから逃れることは無理。これが結論。」
「(モスキートの巧みな戦術に対する)最善策は、彼らのセンサーを遮(さえぎ)ってしまうことだ。」

 この内容は、地対空ミサイル(surface-to-air missiles)に搭載される各種高感度センサー器機と、飛んでくるミサイルを躱(かわ)すために、戦闘機に搭載されるアンチミサイルシステム(anti-missile systems)との戦いと、基本的に同じではないか。
 文字どおり、戦略(strategy)そのものだ。

                                      (写真は添付のBBC Newsから引用)
                                                         

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