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目の表情:考えどおりに行かない (BBC-Future,May 22, 2015)

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 西洋のことわざに「目は心の窓」(The eyes are windows into the soul.)、中国の孟子言行録に「目は心の鏡」、そして、日本でよく知られたことわざに、「目は口ほどに物を言う」とある。洋の東西を問わず、人は昔から、「心(脳の働き)は目に現われる」ことを知っていた。隠して置きたいことさえ、目に出てしまうことも。

 人は目を無意識的に動かしていることも多いという。本を読むとき、見知らぬ部屋に入ったとき、歩行中のバランスをとるとき、夢を見るレム睡眠のとき。なるほど、意識的に目を動かしているわけではない。

 2014年に発表された研究によると、「意思決定(decision-making)に迷い(uncertainty)が生じると、目の瞳孔が拡張する」。また、Zurich大学のTobias Loetscher氏は、無意識的な目の動きが、記憶ならびに記憶情報の検索に重要な役割を果たしていると報告している。さらに、London大学のDaniel Richardson氏は、その著書の中で、「人の目の動きを観察し、考え中、あるいは意思決定過程上の微妙な瞬間を逃さず、「巧妙な急かし(nudge)」で本人の意思とは違う方向に誘導することも可能、と述べる。

 ベテランの営業担当者は、おそらく、客の心を、その目で読みながら、値引きに応じたり、説得の手を変えて、買う気にさせているという。このようなプロにとって、「目は、まさに心を見透かし、のぞき込む窓」である。油断していると、当初、思ってもいなかった商品を買わされたり、契約を結ばされていることになる。

    (写真は添付のBBC Newsから引用)

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