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シェークスピアのポートレイト(似顔絵):「植物誌」で見つかる (BBC-Entertainment & Art,May 19, 2015)

http://ichef.bbci.co.uk/news/660/media/images/83083000/jpg/_83083063_shakespeare_rex.jpg

 「ロメオとジュリエット」に関心のある方は誰でも、その作者、シェークスピアの顔を思い浮かべることができる。身なりをきちんと整えて、鼻筋が通って口髭を生やし、ちょっと額の広い初老の紳士。いかにも作家らしい雰囲気の漂う人物。それが、大方の人にとってはシェークスピアだ。ところが、表題の記事は、これまで、全く知られていなかった、シェークスピアの姿、つまり、若かりし頃(in the prime of life)のポートレイトが見つかったという話題。

 知られていなかったことには、わけがある。「シェークスピア本人である」との確定に必要なキーが、暗号化されていたからだ。この暗号の解読に成功したのは、植物学を専門とし、歴史学者でもあるMark Griffiths氏。記事の詳細な内容は、雑誌「Country Life」に発表された。

 新たなシェークスピアのポートレイト発見の切っ掛けになったのは、植物学の先駆者John Gerardの伝記を調べている最中のことである。一冊の本に出会った。それはGerardの著書「植物誌」(The Herball or Generall Historie of Plantes)。1598年にイギリスで出版された、1,484ページに及ぶ大冊だ。当時、英語で書かれた「植物に関する一冊本」としては最大であったという。Griffithsが表紙を開いて目にした第1ページ。そこには4人の人物の顔が描かれていた(描いたのはWilliam Rogers)。これまで、この本を手にした誰もが、「架空の人物のデッサンか」、と大した気にも掛けなかったデザインである。

 ところがGriffithsはそこに描かれた人物は、実在した著名な人物のポートレイトであることを見破る。どの人物にも、知る人は知るように、誰れであるかと特定できる「紋章モチーフ」や「象徴的な花」が添えられていたからだ。Griffithsには3人の名前はすぐにわかった。残る4人目は若い人物。仮想服を身につけ、手にするのはヒョウモンチョウ(fritillary)とスイートコーンの穂(ear of sweetcorn)。いずれもシェークスピアの詩「ヴィーナスとアドニス(Venus and Adonis)」、戯曲「タイタス・アンドロニカス(Titus Andronicus)」を暗示する。紛れもない、この人物はシェークスピア。

 描かれた人物を巧みにカモフラージュした一枚の絵。人物を特定できるように、紋章や植物を加えてヒントとし、さらにそれを暗号化するという、手の込んだ絵描きの技がはめ込まれていたのだ。余りにも巧妙な仕掛けのために、そこに、若い頃のシェークスピアが描かれているとは、今まで、誰も気がつかなかったという。

 「ロメオとジュリエット」に関心のある方は誰でも、その作者、シェークスピアの顔を思い浮かべることができる。身なりをきちんと整えて、鼻筋が通って口髭を生やし、ちょっと額の広い初老の紳士。いかにも作家らしい雰囲気の漂う人物。それが、大方の人にとってはシェークスピアだ。ところが、表題の記事は、これまで、全く知られていなかった、シェークスピアの姿、つまり、若かりし頃(in the prime of life)のポートレイトが見つかったという話題。

 知られていなかったことには、わけがある。「シェークスピア本人である」との確定に必要なキーが、暗号化されていたからだ。この暗号の解読に成功したのは、植物学を専門とし、歴史学者でもあるMark Griffiths氏。記事の詳細な内容は、雑誌「Country Life」に発表された。

 新たなシェークスピアのポートレイト発見の切っ掛けになったのは、植物学の先駆者John Gerardの伝記を調べている最中のことである。一冊の本に出会った。それはGerardの著書「植物誌」(The Herball or Generall Historie of Plantes)。1598年にイギリスで出版された、1,484ページに及ぶ大冊だ。当時、英語で書かれた「植物に関する一冊本」としては最大であったという。Griffithsが表紙を開いて目にした第1ページ。そこには4人の人物の顔が描かれていた(描いたのはWilliam Rogers)。これまで、この本を手にした誰もが、「架空の人物のデッサンか」、と大した気にも掛けなかったデザインである。

 ところがGriffithsはそこに描かれた人物は、実在した著名な人物のポートレイトであることを見破る。どの人物にも、知る人は知るように、誰れであるかと特定できる「紋章モチーフ」や「象徴的な花」が添えられていたからだ。Griffithsには3人の名前はすぐにわかった。残る4人目は若い人物。仮想服を身につけ、手にするのはヒョウモンチョウ(fritillary)とスイートコーンの穂(ear of sweetcorn)。いずれもシェークスピアの詩「ヴィーナスとアドニス(Venus and Adonis)」、戯曲「タイタス・アンドロニカス(Titus Andronicus)」を暗示する。紛れもない、この人物はシェークスピア。

 描かれた人物を巧みにカモフラージュした一枚の絵。人物を特定できるように、紋章や植物を加えてヒントとし、さらにそれを暗号化するという、手の込んだ絵描きの技がはめ込まれていたのだ。余りにも巧妙な仕掛けのために、そこに、若い頃のシェークスピアが描かれているとは、今まで、誰も気がつかなかったという。

       (写真は添付のBBC Newsから引用)

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