地球は約46億年前に誕生した。その後、数億年を経て、海が誕生した。海からは沢山の生命が生まれた。では、その海の水はどこから来たのか。その謎をイギリスWarwick大学Dr Roberto Raddi率いる研究チームが、ウィリアム・ハーシェル望遠鏡の観測で追い求め、この度、研究結果を「The Monthly Notices of the Royal Astronomical Society」に発表した。
恒星は、その終焉に近づくと収縮し、高密度の白色矮星となる。宇宙を漂う小惑星はその強い重力場に引きつけられ、次々に、これに衝突して幾つものクレーターをつくり出す。したがってクレーターの周辺は、砕け散った小惑星の残骸で一杯になる。
研究チームは、地球から500光年の彼方にある白色矮星に注目し、そこから届く光のスペクトルを分析して、その表面に砕け散った小惑星の化学組成を調べた。その結果、散乱する物体の主成分は岩と水であることが判明したのだ。
宇宙には無数の小惑星が存在し、また小惑星は、多量の水を内部に保有して、宇宙のあらゆる場所に運んでいるとすれば、地球の水の由来が合理的に説明される。
地球は、この宇宙で、小惑星が水を運び届けてくれた数ある惑星の中の一つに過ぎない、と考えられるのだ。
さて、異星人の生存性が高い太陽系外惑星。これまでケプラー望遠鏡で確認されたものに限っても、その数は1,000を超える。太陽系外惑星の中には、地球と同程度の大きさで、かつ、生命にとって熱すぎもせず、寒すぎもしない「ゴルディロック帯」(Goldilock Zone)の条件が整っている惑星が、ゼロ以外の確率で含まれる。そこに生存する異星人も、小惑星から届けられた水の恩恵にあずかっているに違いない。
(写真は添付のBBC Newsから引用)