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ブラックホール:何が見えるの?(BBC-Future, May 4, 2015)

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 一時、すべてを忘れて、夜空を見上げてみよう。深い紺青の空に、幾つもいくつも星が見える。みな核融合反応で燃え、輝いているのだ。あれが宇宙。「宇宙」とは、無限の時間と空間を表わす言葉。その無限の流れに漂っているに過ぎない「私」は、宇宙の「慈しみ」で生かされているようでもあり、守られているようでもある。ただ、知らずしらず、心は穏やかな気持ちになる。

 さて、ブラックホールが、「何でも飲み込むもの」らしいことは、よく知られている。しかし、宇宙のブラックホールは、実際、どのようなものか。どのように見えて、これに近づくとどうなるのか。それが表題のトピックスの内容。 

 巨大な恒星(質量が太陽の25倍以上)が燃え尽きるとき、自らの重力に耐えきれなくなり、爆発して粉々になる。この超新星爆発で残るのがブラックホール。その数、銀河系だけで約1,000億個。もちろんブラックホールは、その名のとおり、ブラック。何も見えない。しかし、宇宙に漂う無数のチリやガスを強力な重力で吸い込み、猛烈なスピード(ほぼ光の速さ)で中心軸の周りを回転させている。これにとらえられた物質は、高温となり、エネルギー・荷電粒子に変換された後、外部に放出されていると考えられている。

 これにもし、人間が近づいたらどうなるか。もし、足からこの重力場に入ったら、足と頭に掛かる重量が違うため、体は「spaghettified」、すなわちスパゲッティのように伸び、次に細胞は分子に、分子は原子にと、ばらばらになるそうだ。

 ブラックホール自体は見えないが、その渦巻くガス・チリの状況は「ブラックホール・シャドー」として確認できるという。ブラックホールは光さえも吸い込んでしまうが、そこから偶然に逃れた光の粒子(光子)が観測者の目にたどり着く。アインシュタイン相対性理論よると、その渦の回転ベクトルが観測者に向かうとき、渦の外縁は輝いて見えるはず。これまで、ブラックホールの存在は、間接的に確認されているだけであったが、アメリカMITの科学者は、ブラックホールを巨大な望遠鏡「Event Horizon Telescope」で直接観測する計画を立てているとか。(写真は添付のBBC Newsから引用)

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