健康
江戸の川柳に、こんなのがある。 ・削(そ)いで取りますと 外科殿平気なり 他人の痛みなど気にせず、さっさと仕事を済まそうとする医者。その態度を痛烈に揶揄(やゆ)した一句だ。 どうやら、この世には、昔から「高慢と偏見 (Pride and Prejudice)」の挙動が見…
天下取りを狙った信長は、いばり屋で目立ちたがり屋だった。家来を集めては、好んで、幸若舞「敦盛」の一節 『人間五十年、下天の内をくらぶれば、夢幻の如くなり』 と歌い、舞ったと伝えられる。戦国の当時は、人生50年が普通だった。 しかし、健康寿命はと…
1.Overtinking?:クヨクヨと考えすぎだって? 腹立たしいことや、悔しい過去の恨みつらみに屈辱・恥辱の数々。それに口惜しい深い心の傷は、忘れようとしてもなかなか忘れ切れるものではない。さらに、遥か遠くの沖合から高潮がヒタヒタと海岸に押し寄せる…
冬の朝は暗く、その上、寒い。おのずと布団 (duvets)から抜け出せなくなる。この時期、布団もまくら (pillowsも、なんと愛(いとし)いことか。 しかし、どんなにいとしいものでも、それをボロボロになるまで使うわけにはいかない。ものには寿命があり、やがて…
遥か昔の平安時代、白拍子は、『遊びをせんとや生まれけむ、戯れせんとや生まれけむ … 』と歌い上げて、舞を披露した。 しかし、それからおよそ800年の月日が過ぎると、第二次世界大戦が勃発。日本のほとんどの都市は廃墟と化した。人々は、豊かな生活と社会…
一生の間には、誰にだって、悩みや不安で眠れなくなることだってある。とくに、明日は、大事な演奏・発表会あるいは命運をかけた一大勝負の日とあっては、ベッドに入ってもなかなか寝付けないものだ。 それはさておき、十分に眠れない夜が続くと、「health and…
北極に住むという「雪の女王」が、その笏 (sceptor)を天に向けて高々と掲げると、北風が荒れ狂い、吹雪が舞い上がって、北国はみな「底冷えする冬 (wintry spell)」に襲われる。Irelandとて例外ではない。 さて、そんな寒い冬が到来したというのに、食品・灯…
「ちょっと近くのスーパーまで買い物」、「すぐそこの公園で散歩」のときでも、ついクルマで出かけがちだ。ところが、近年、健康ブームが高まって、「あるけ歩け」が叫ばれるようになった。その「歩け運動」の実践目標は「10,000steps a day (一日10,000歩)」…
昼食代わりにスイーツ、ドーナッツを食べる若ものが多くなった。 人生、一度きりだ。「食べたいものを食べて何が悪い」と居直る声も聞こえる。しかし、やけのやんぱちになって、好きなものを好きなだけ口にしていては、身体も人生も「could be a slippery slo…
今から約4億2千万年前のシルル紀 (Silurian period)、地球上に ようやく陸地が形成されると、その地面に根を張る植物 (plants)が出現する。植物は、太陽の光エネルギーを利用した「光合成 (photosynthesis)」で生き延びる生物だった。 この複雑な化学反応を…
染色体 (chromosomes)の末端部をカバーする「telomeres (テロメア)」は、生命の ともし火のようなもの。細胞分裂を繰り返すごとに、すなわち加齢とともに、その長さが短くなって、やがて寿命を迎える。 ところが最近の研究によると、この生命のともし火は、…
健康を保つためには、病魔・疫病神を寄せ付けない知恵と工夫が必要だ。これは予防医学 (prevetnive madicine)と呼ばれる。 たとえば、塩分の摂り過ぎは高血圧症を招き、心臓の負担を重くする。しかし、医学学会誌「European Heart Journal」に発表された研究…
200年前の江戸の夏も、やっぱり暑かった。日がとっくに落ちても人々はなかなか寝付けず、夜遅くまでグズグズしていた。だから、夜のオツトメ「どろぼう」にとって、夏場は苦しかった。なにしろ、人の目がギラギラしていては、大っぴらに動けない。当然、夏場…
白 一色の壁で囲まれた病室のような部屋は、清潔感を感じるものの、どこか もの悲しく、寂しい気分を与える。そうかと言って、あでやかな赤で色塗られた部屋は、華やかな気分にさせてはくれるものの、それもつかの間のこと。やがて、心が落ち着かなくなって…
一度、自然界に放たれたら 永久に分解されることがなく、人体に取り込まれると、DDTや放射性ストロンチウムのようにどんどん蓄積、濃縮される物質。それがPFAS (有機フッ素化合物)だ。「forever chemicals (永久に分解されず、自然界に残り続ける化学物質) …
今年は、連日30℃を超える真夏日が続く。こんな天気のときは野外運動は危険だ。しかし、暑い暑いとソフトクリームを食べて寝ころんでいては、これも身体に良くない。夏と言えども、適度な運動が欠かせないのは言うまでもない。 さて、Nice (英国国立医療技術…
戦後、10年ほどは、着るものはおろか食べものさえ、ままならなかったが、今や、国民のほとんどにとって、ほしいもののたいていは手に入る贅沢三昧な時代になった。 それでも、人々は新商品の購入に走る。だから、暮れの大掃除などで部屋を定期的に片づけない…
アヒルは、他の鳥類と同じく、夜になると片目をつぶり、もう一方の目は開けて眠る。このとき、ア匕ルの脳は半分だけ眠り、残りの半分は目覚めているのだ。これを「unihemispheric sleep (半球睡眠)」という。絶えず敵 (predators)に脅かされている動物が進化…
国産、輸入ものに関わらず入浴剤がよく売れている。適度の湯かげんの湯ぶねにつかると、だれでも心が休まり、疲れがとれるもの。 ところで、迷惑なのは、公共の温泉で、長い髪の毛を湯ぶねに浸し、素知らぬ顔を決め込む やから。あるいは湯ぶねの中にもぐり…
ジュース・ダイエットは短期間に体重を落とす方法として宣伝され、さまざまなダイエット用ジュースやスムージーが販売されている。なかには、体内の老廃物除去効果をうたったものまである。 しかし、「すぐに痩せる」の宣伝文句には危険がいっぱい。痩せたいと…
今や、スマホは思春期の子ども達にとって、教科書よりも大事な必需品。その頭の中は、寝ても覚めてもスマホ、スマホ、スマホ。チャットや遊び友だちからのメールが気になってしかたがないのだ。それに、知りたいことなら何でもネット検索で知ることができる…
専門書は別にして、読書の対象となる本と言っても、その内容は色々。 ・fast-paced thrillers:テンポの早いスリラー ・murder mysteries:殺人ミステリー ・fascinating memories:心ひかれる思い出話・紀行文 ・dragon-filled fantasy novels:ドラゴンが続…
旅先で、疲れて眠りにつくホテルのベッド。困るのは柔らか過ぎたり、低すぎるマクラだ。しかし、そんなマクラも、タオルを巻き付けるなどして、なんとかしのげる。 けれども、どうしようもないのは、クッションの悪いベッド。だから、少々ホテル代が高くても…
なにもフラミンゴのまねなどすることはない、と嫌がる人もいるかも知れない。けれども、実は、「片足立ち (standing on one leg)」がどれだけできるかは、健康のバラメータだ。 なんとか 20秒以上続けることができたなら、その人の健康状態は良好で、運動能力…
悪酔いすると、翌日の朝、頭がガンガンし、気が滅入って仕事が手につかなくなる。こんな経験はありませんか。これは「hangxiety (二日酔い憂鬱症)」の典型的な症状の一つだ。 この英語の「hangxiety」は「hangover (二日酔い)」に「anxiety (不安症)」がくっ…
おとなの飲みもの「ワイン」は、ミネラル・ウォーター、ジュースと違って、ずいぶんとごまかしが多い。どこの誰がつくったものか、分からないようにし、成分表もない。せいぜい、「添加物:酸化防止剤 (亜硫酸塩)」と記入されている程度だ。 Sir Ian Gilmore教…
「ドラえもん」のジャイアンは、ガキ大将。しかし、いじめはいじめだが、そのいじめはネチネチしていない。ところが、最近の「ネットいじめ (cyber or online bullying)」は、質(たち)が悪い。それに、おとなが、その「いじめ」をひたすら隠そうとするから、…
夕食後のくつろぎの時間に、カプチーノやホット・チョコを飲むよりも、ハーブティー(harbal teas)を すすると、ポカポカと身体が温まり、気持ちも安らいでぐっすり眠れる。 「The Tea Advisory Panel in the UK (英国ティー諮問委員会)」のメンバーの Dr Tim B…
運動 (exercise)は健康の維持に欠かせない。身体を動かすことによって心拍数が上がり、血液が筋肉、脳、肝臓にどんどん送られて、細胞のメタボリズム (新陳代謝)も高まるからだ。 さて、Limeric大学の Dr Brian Carsonは、『運動によって筋肉に何が起きるのか…
電車内のイスや机の前のイスに座ったとたんに、思わず (unwittingly)脚を組んでしまう人は、少なくない。 国際的なヘルス・ケア会社「Bupa (ブーパ)」の臨床副部長 Dr Alexandra Oliverによると、職場環境 (working station)が十分整備されていなければ、仕事…