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航空会社の「ぼったくり」:一緒に座りたければ超過料金を! (BBC-News, February 4, 2018)

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 海外旅行では、航空機の機内、レストランなどで明らかな人種差別 (segregation)や理不尽な嫌がらせを受けることも少なくない。
 しかし、これはひどい

 イギリス在住の Ms Natalie Williamsは、2017年の Easter の休暇をポルトガルに住む両親のもとで過ごすために、2人の子どもと一緒に飛行機を利用した。ところが、帰りの飛行機「TAP Air Portugal」便の搭乗座席を確認してびっくり。2歳と5歳の子どもは、自分の席と離れた席に別々に指定されていた。
 航空会社のカウンター、搭乗ゲート窓口に出向いて座席の変更を願い出ても、どうしようもないと断られ、結局、機内に搭乗してから乗客に頼み込んで席を変えてもらい、子どもと一緒に座わることができたという。
 Ms Williams はポルトガル国営航空会社の「TAP Air Portugal」に苦情を申し入れたが、何の返答も得られていない。なしのつぶてに終わった。

 また、2017年、Willis夫妻がカナリア諸島の「Fuerteventura (フエルテベントゥラ島)」からイギリスに帰国する歳に利用した「Ryanair (ライアンエアー)」便では、隣の席が空いているにもかかわらず、一緒の席にしてもらえなかった。しかたがないので、航空会社に超過料金 (extra) を支払って、席の変更を願い出たという。

 これらの事例が示すのは、『航空会社が「暴利 (rip-off)」をむさぼるために、「deliberately (わざと)」意図的に家族あるいは夫婦、友人グループの機内座席を決めているのではないか。』イギリスの「The Civil Aviation Authority (民間航空局CAA)」が調査に乗り出した。CAAの最高責任者 Mr Andrew Hainesは次のように語る。

"We will not hesitate to take any necessary enforcement action should it be required at the end of the review."
[ 調査の結果、必要とあらば、それ相応の強制施行に踏み切ることも辞さない。]

 なお、「Easy Jet」社は声明を発表し、家族旅行のお客にはできるだけ一緒に座れるようにコンピュウタ・アルゴリズムが設定されていると主張。
 はたして、航空会社の機内座席指定システムは「fair and transparent (公正で透明性)」と言えるものであるのか、CAAの調査結果が待ち遠しい。

                  (写真は添付のBBC Newsから引用)

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お酒の作法:守れないと身の破滅! (BBC-News, February 1, 2018)

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 「お茶の作法」に「生け花の作法」。いずれも簡単ではないが、「お酒の作法」は、どうやら最も難しいようだ。そこには堅固な「自制心 (self-control)」が求められるからだ。

たとえば、ワインを毒だ、体に悪いという人はいない。しかし、これとて朝から晩まで飲み続けていては、正常な健康を保てるはずがない。料理を美味しくするスパイスの1種と考え、小さなワイングラスに数十mlを入れ、その風味、香り、色を楽しむ程度が一番好ましいのかも知れない。

 ところが、「NHS Health Scotland (スコットランド国民保険サービス)」の調査報告によると、スコットランド (人口約540万人) において2015年にアルコール摂取が原因で入院した患者数は 41,161人、死亡者数は 3,705人であった。
 
1.「アルコール関連死亡者 (alcohol-related deaths)」の主な内訳
 ・Cancer : ガン (1,048)
 ・Liver diseases and pancreatitis : 肝疾患・すい炎 (812)
 ・Heart conditions and strokes : 心臓病・脳卒中 (544)
 ・Pneumonia : 肺炎 (454)
 ・Unintentional injuries : 不慮の怪我 (357)

2.「アルコール関連入院患者 (alcohol-related hospital admissions)」の主な内訳

 ・Accidental injuries : 不慮の怪我 (11,068)
 ・Mental ill health and behavioural disorders : 精神疾患・行動障害 (8,509)
 ・Heart conditions and strokes : 心臓病・脳卒中 (7,704)
 ・Liver disease and pancreatitis : 肝疾患・すい炎 (4,291)
 ・Cancer : ガン (3,123)

「Cancer Research UK」の Linda Bauld教授は、次のようにお酒の危険性を指摘する。

"Alcohol is linked to seven types of cancer including breast and bowel cancer, and the more you drink the greater your risk of cancer."
[ アルコール摂取は乳ガン、大腸ガンを含む7種のガン疾患と関連性があり、アルコールの摂取量が多ければ多いほど、ガンの発症リスクは高くなる。]

 Scotland政府はお酒の安値大量販売に歯止めを掛けるため、今年5月から「Minimum Unit Pricing (最低価格設定)」の法律を施行する。これによって、スコットランドで販売される全ての酒類の最低価格は 1 unit 当たり50P (約78円)と規制される。
 なお、1 unit (ユニット)とは純粋アルコール 10ml (8g) の量を表わす単位で、平均的な大人が 1時間で分解できるアルコール量にほぼ等しい値。

                  (写真は添付のBBC Newsから引用)

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「ワン、ツー、スリー」が言えるシャチ:ご挨拶Helloだって言える! (BBC-Science & Environment, January 31, 2018)

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 オームや九官鳥は「人の声」を器用にまねることができる。カラスも他の動物の「鳴き声」をまねるという。しかし、海の中を泳ぎ回る「シャチ (killer whales)」が「hello」,「bye bye」,「one, two, three」など幾つかの英語を喋るとは驚きだ。
 人が海で泳いでいるところに、突然、シャチが現われて「hello」といったら、誰でも縮み上がってしまうに違いない。

 フランス南部の都市「Antibes (アンティーブ)」の水族館「Marineland Aquarium」が,1 頭のメスのシャチ Wikie を訓練したところ、「squawk (呼び声)」、「shrill whistle (口笛)」、「raspberries (舌鳴らし)」で人間の言葉をまねるようようになったという。
 「St Andrews (セント・アンドルーズ)」大学の Dr Josep Callによると、「marine mammals (海洋哺乳類)」が人間の声 (vocalisations) をまねるのは、極めて珍しいそうだ。

 クジラやシャチは、仲間との絆を深めるために「群れ特有の訛り (unique vocal dialects)」を学習し、群れの中で、その訛り (方言) でコミュニケーションをとっていることが知られている。Dr Callは、おそらくこのシャチの能力を活かし、人間の声をまねるようになったのではないかと推測する。

 しかし、Exeter大学で動物の「認知進化 (cognitive evolution)」を研究する Dr Alex Thorntonによると、動物がなぜ人間の声あるいは他の動物の声を学習できるのかについては、まだよく分かっていないという。

 なお、漢字の「鯱」は「シャチホコ」とも「シャチ」とも読む。シャチホコは、頭が虎で体は魚の想像上の海獣。建物を火災からまもってくれるありがたい守り神だ。
 一方のシャチはクジラの仲間。その獰猛 (どうもう) 性は海の中で敵無し。小さな魚、サメはもちろんのこと、seals (アザラシ), sea lions (アシカ) はおろか whales (クジラ) まで食べてしまう。
 シャチを英語で「killer(殺し屋) whale (クジラ)」とは、よく言ったものだ。

 フランス育ちのシャチ Wikie の「英語の学習に関する研究」は「Proceedings of the Royal Society of London B」に発表された。

                  (写真は添付のBBC Newsから引用)

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スマホ型DNA解析器:遺伝子変異、ガンの検出が簡単に! (BBC-Health, January 29, 2018)

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 手の平サイズの携帯型ヒトゲノム解析バイス「MiniON」が「Oxford Nanopore」社によって開発された。
 すでに、「ヒトゲノム計画 (Human Genome Project) [1990-2003]」によって人間の「全遺伝子情報 (genome)」が全て解読され、この情報は DNA塩基配列で暗号化されていることが分かっている。

 DNAの 2重螺旋構造は、A, C, G, Tの 4種の塩基 (bases) の連なりによって構成されるが、これまでの「Short read (ショート・リード)」法と呼ばれるDNA解析では、この鎖を一旦短いパーツにバラバラにし、それをジグソーパズルのように組み合わせて塩基配列が決定されていた。

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 ところが、「Oxford Nanopore」社が開発した DNA解析では、「鎖状になった DNA配列 (longer strands of DNA)」を微細な「ナノポア (nanopores)」に通して、そのときに塩基 A, C, G, Tの種類によって異なる電気信号を読み取る。その解析精度は 99.5%。これによって、一挙に DNA配列が決定される。
 さらに、これまで解読が難しいとされてきた「tips of chromosomes (染色体末端部)」、いわゆる塩基配列が繰り返し畳み込まれた「telomeres (テロメア)」の長さを読み取ることもできる。「telomeres (テロメア)」はガン腫瘍の発生や老化に深く関与しているとされる重要な情報源だ。

 もはや、莫大なお金を掛けて、大がかりな装置で患者の「genome (ゲノム)」を解析する時代は過去のものとなりつつある。携帯電話型デバイス「MiniON」は医療現場あるいは家庭でも「通常の医療機器 (routine tool)」として使えるのだ。

 Birmingham大学の Nicholas Loman教授は、このデバイスを使って西アフリカで猛威を振るう Ebola (エボラ出血熱) の感染ルートの調査に当たったという。

 さて、これで、ヒトの遺伝子情報が簡単に分かるようにはなった。問題はその情報から、どのような遺伝性疾患の発症リスクあるいは遺伝子異常を判断するのかについて、研究が遅れていること。
 ただし、今や、ガンや精神疾患などの難病治療に当たっては、DNA解析データを基づいて治療する時代に入ったことは間違いなさそうだ。

 なお、研究の詳細は医学雑誌「Nature Biotechnology」に掲載された。
                (写真は添付のBBC Newsから引用)

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蛇に恋して、その魔力に取り憑かれ!:ついに命を落とした男 (BBC-News, January 24, 2018)

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 その目つきはワニ (crocodiles) ほど冷酷・残忍な感じを与えないが、顔立ちは決してかわいいとは思えない。獲物 (prey) を捕らえると、これをグルグル巻きにして強力な力で絞め殺し、一飲みで食べてしまうニョロニョロ。ニシキヘビ (pythons) のことだ。
 それも「African rock python (アフリカニシキヘビ)」はアフリカ最大のヘビ。全長7m、重さ 90kgの巨体になることもあり、藪の中に隠れて狙うのはサル、イボイノシシ(warthogs)、 レイヨウ (antelopes)。ワニだって絞め殺して呑み込んでしまう。

 ところが、人はときに奇妙奇天烈なものに興味を引かれて熱中し、ときに奇妙不可解な行動に走ることもある。
 イングランド南部「Hampshire (ハンプシャー州)」のBasingstoke (ベイジングストーク)に住む Mr Daniel Brandon  (31歳) は、15歳のときから自分の部屋でヘビ 10匹、タランチュラ (tarantulas) 12匹をペットとして飼っていた。
 その内の 1匹が「African rock python (アフリカニシキヘビ)」だった。手の平に乗るくらい小さいときから飼い慣らし、「Tiny (おチビちゃん)」と呼んでいたという。

 それが昨年の 8月25日の夕刻、母親の Ms Barbara Brandon は息子 Daniel の部屋からドスンという音を聞く。母親はダンベルでも床に落ちたか、息子が何かを打ち叩いかと思ったそうだ。しかし、後で息子の部屋をのぞくと、Danielは「asphyxiation (窒息)」して意識を失い (unconscious)、ヘビの「Tiny」はキャビネットの下で蜷局(とぐろ)を巻いていた。

 この事件を担当した検視官 (coroner) の Mr Andrew Bradleyは、Danielの死を「事故死(verdict of misadventure)」と判定。しかし、爬虫類 (reptiles) 専門の John Cooper教授は、事件後に脱皮した「Tiny」の抜け殻を調べて、首をひねる。

"If the snake had coiled around Mr Brandon, there would have been scratches visible on the snake's skin caused by him trying to get the reptile off - but there were none."

[ そのニシキヘビが Mr Brandonに巻き付いたなら、Mr Brandonは、これをほどこうとして、ヘビの体に大きな引っ掻き傷を負わせたはず。しかし、そんな傷跡はなかった。]

 母親が言うことには、息子 Danielは
"One of the funniest people you could wish to meet"
[ 誰もが会ってみたいと思うようなとってもおもしろい性格の子だった。]

また、友人の 1人は Mr Brandonを評して、
"Dan was obsessed with snakes, spiders, birds, and all wild life."
[ Danはヘビ、クモ、野鳥をはじめ、全ての野生生物に取り憑かれていた。]

 そして、検視官の Mr Bradleyによれば、
"The most likely scenario is that Tiny was engaged with Dan - I have no doubt about that."
[ 一番に考えられることは、ヘビの Tiny が Dan に絡みついて強く抱きしめたこと。それは確信できるよ。]

 ちなみに「Tiny」は雌だった。人間にしろ、ヘビにしろ、越えてはならない「境界」を越えては破滅につながる。
                  (写真は添付のBBC Newsから引用)

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ロンドンの地下鉄:毎日乗ると、難聴のリスクあり! (BBC-News, January 29, 2018)

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 ロンドンの「Big Ben」、「Double-deck buses (2階建てバス)」は大きくて立派だ。しかし、地下鉄は、イギリス人も「tube」と呼ぶくらいその幅が狭い。なお悪いことに、駅によっては、地上に通じる階段が急勾配で狭い。さらに不平を連ねると、「Transport for London (ロンドン交通局 TfL)」が無料で配布している「Tube map (地下鉄路線図)」は、虫めがねがないととても読めない位の極小の活字で印刷されている。

 さて、「BBC One」のスタッフが TfL の全地下鉄路線に試乗し、その悪評高い車内騒音について調査した。
 その結果、平均して最も騒音がひどかったのは「Victoria Line (ビクトリア線)」。その音のすごさは、「being at a rock concert (ロックコンサートに居るようなもの)」。また、「Northern Line」、「Jubilee Line」も、それが作業現場なら「hearing protection (防音用耳当て)」が必要なほど煩(うるさ)かった。

 しかし、最悪だったのは「Liverpool Street」駅と「Bethnal Green」駅の区間。騒音計は 109dBを記録した。これは「ヘリコプターが離陸するときの騒音」よりも大きい数値。
 データ解析を担当した「UCL Ear Institute (UCL聴覚研究所)」の Dr Joe Solliniは次のように語る。

"It is concerning as any sounds in workplaces at or above 85 decibels would require hearing protection."
"If someone was on a noisy Tube line every day for long journeys, it is perfectly possible this could increase the risk of hearing loss and potentially tinnitus."
"Hearing loss accumulates over our lifetime."

[ これは由々しき事態。作業現場で85dBを越える騒音があれば、防音用の耳当てが必要になるからだ。]
[ 騒音の激しい地下鉄に毎日乗車して、長距離移動するようであれば、ほぼ確実に難聴のリスクが高まり、耳鳴りを起こすこともあり得る。]
[ 難聴は生涯にわたって徐々に悪化するのだ。]

 ロンドンの地下鉄を毎日の通勤に利用している Ms Rberta Lenartは、車内では常に「ear plugs (耳栓)」を付けるという。

"It is deafening noise."
[それは耳をつんざくような音なのよ。]

 ところがロンドン交通局 TfL の Mr Nigel Holnessは、次のように釈明 (言い訳)する。

"While customers travelling on our network can experience noise, higher volumes tend to be for short period of time and Health & Safety Executive guidance on noise suggests it is highly unlikely to cause any long-term damage to customers' hearing."

[ 小社の地下鉄路線をご利用戴いたお客さんが、たとえ騒音に遭われたとしても、多少音が大きく感じられるのは、わずかの時間だけでございます。英国安全衛生庁の騒音規制基準に照らし合わせても、乗客に長期にわたる騒音障害が起こることなど全くありえないことであります。]
                   

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1日1本のタバコ:これだけで一生取り返しのつかない心臓病に! (BBC-Health, January 25, 2018)

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 誰でも考えることだ。Ⅰ日20本もタバコを吸えば、それは、さすがに「lung cancer (肺ガン)」の心配も考えなくてはなるまいと。しかし、1日 1本あるいはほんのちょっとだけタバコを吸っても、それで病気になることはないだろうと。
 ところが、これは、まったくの間違いであることが証明された。

 London大学「The UCL Cancer Institute (UCLガン研究所)」の Alian Hackshaw 教授らの研究グループは、医学雑誌「The BMJ」にこれまで掲載された141編の臨床研究データを解析し、1日 1本タバコを吸っただけで、全く吸わない人に比べて「cardiovascular disease (心臓血管疾患)」の発症リスクが約50%、「stroke (脳卒中)」が約 30%高くなることを明らかにした。

 「heavy smokers (ヘビースモーカー)」が喫煙するタバコの本数を少し減らしても、心臓は大きなダメージを受けて様々な心臓疾患を引き起こし、早死 (premature deaths) の原因となっていた。

"It's addiction to nicotine that keeps people smoking but the tar in cigarette smoke that does the serious damage."
"The best and safest thing you can do is to quit completely for good."

[ タバコ中毒にさせるのはニコチンだ。しかし、タバコの煙に含まれるタール成分が、吸う人の心臓に深刻なダメージを与える。]
[ タバコを吸う人にとって最良かつ最も安全な方法とは、健康のためにタバコを完全にやめること。]

 どうしても、それができない人は、少なくとも本数を減らし、目標ゼロを目指すことだ。遅かれ速かれ死を早めることは間違いないが.....。

                     (写真は添付のBBC Newsから引用)

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