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あなたもすぐにチャーミングになれる!:元FBI捜査官が教えるコツ (BBC-Capital, July 7, 2017)

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 人は初対面のとき、直感的に「friend or foe (敵か味方か)」あるいは「危害を与えそうな人か、それとも友だちになってくれそうな人か」と思うもの。その、ほとんど無意識的な「瞬時の判断 (snap judgements)」では、相手の「facial expression (顔の表情)」が決めてとなっている。

 Princeton 大学の Alexander Todorov 教授によると、人は 0.01秒未満の瞬間で、相手の「likeability (好ましさ)」、「trustworthiness (信頼性)」、「competence (能力)」を判断できるという。
 政治家に限らず、人に嫌われるよりも、人に好かれた (winning people over) 方が、仕事の上でも、友好関係でも、「success (成功)」と「benefits (手にするもの)」は計り知れない。

 人に好かれるコツは次の 5項目。

1.Put on a happy face:うれしい顔をして!
 顔は「emotional expression (感情表出)」そのもの。喜びで「smile」が溢れた顔の人には「trustworthy (信頼できて)」,「warmer( 心が温かく)」,「sociable (外向的)」だと感じさせる力がある。
 しかし、緊張の余り、「ニコニコ顔」ができなくて、第一印象づくりに失敗しても大丈夫。そんなときは「心に残る印象的な言葉」を探すこと。それが成功すれば、相手はネガィブな印象など、すぐに忘れてしまう。Todorov 教授のアドバイスだ。

2.Channel your charm:あなたの魅力を引き出せ!
 「The Charisma Myth」を書いた Ms Olivia Fox Cobane によると、人の魅力(charm) はその人の「liveability (好ましさ)」。「一緒に話をしたいと思わせる力」だ。
 チームワークで仕事をする上で、メンバーが互いにギスギスしていては、チーム力が発揮できない。「他人とうまくやっていく (success with other people)」ため「interpersonal skill (対人能力)」など必要ないとする人は、我が儘な「過去の人間」だ。魅力ある人には、みんながついて行くもの。

3.Raising eyebrows:両眉 (マユ) を上げよ!
 元FBI特別捜査官 (special agent) の Mr Jack Schafer によると、相手に魅力を感じさせる第1歩は、面談中に「flashing eyebrows (両マユを素速く上げ)」て、感動のしぐさを示すこと。これで「interaction (相互交流)」の切っ掛けができる。そして自分のことは控えて、相手の話に耳を傾ける。さらに「golden rule of friendship (友情を築く黄金律)」は

"If you make people feel good about themselves, they're going to like you."
[ 相手に自分がいい気分のようにさせると、その人はあなたを好きになる。]

 ただし、「genuine interest (心を込めて)」話を聴き、「mannerism (ことばの癖)」、「personality (人柄)」に注意を払うこと。それができないなら、相手の目の「irises (虹彩)」をじっと見つめて、「eye contact (アイコンタクト)」を保つことだ。相手には、「熱心に話を来てくれている」という印象 (impression) を与えることができる。

4.Find common ground:共通点を探せ!
 人に魅力的だと思われる人は、話の中で互いの共通点 (common ground) を見つけるテクニックが上手だ。これで、相手との距離がぐっと縮まる。
 ただし、相手の意見に同意できないときは、自分の意見を述べないで、ただ話を聴くだけにした方がいい。これは「smart people (頭の切れる人)」の皆がやっていることだそうだ。そして、ちょっとでも、うなずけることがあれば、すかさず、相づちを打つこと。

 話題は、ごくごく一般的で、多くの人が関心を寄せるような「current events (時事問題)」や「industry news (産業・経済ニュース)」に限定した方が無難だ。
 そんな話の中で、「common ground」を探す。たとえば、「出身はどこ?」、「そうですか、私も California です」と進める。California でなければ、一先ず(temporally)「California は来年、行こうかと思っているんだが」とすればいい。あるいは「娘が Silicon Valley の企業で働いていてね」と、娘に代役 (vicariously)を立ててしまう。

5.Watch their body:相手のしぐさを観察せよ!
 人の心の「好ましさ (likeabilitiy)」は、「しぐさ (body language)」に現われる。
 こちらがコーヒーカップに手を掛けて、相手も同じようにするなら、それは互いの間に「good rapport (良好な関係)」が生まれた証し (signals)。
 
 また、「presumptive statements (問いかけ)」も相手の興味を引くのに効果的だ。「 25か 30歳に見えるけど」と言えば、「30歳だ」と、会話が続く。さらに、こちらの個人情報を少し教えて、相手からも、同様の情報を引き出す「quid pro quo  (something for something)」のテクニックも、互いの絆を深めるのに役立つ。

 さて、「hearing toward him (傾聴)」、「eye contact」などの全てがうまくいかない相手にはどうすれば良いか。そんなときは、「simply spending time near someone (ただ相手の側に寄り添っている)」こと。
 これは、元FBI特別捜査官 (special agent) Mr Jack Schafer が、アメリカで拘留された敵国スパイを「落とす」のに使用した裏技とか。

                 (写真は添付のBBC Newsから引用。)

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睡眠6時間以下は魔の領域:そこで病魔が待ち受ける! (BBC-Capital, July 7, 2017)

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 現代人は忙しい。そもそも、しっかり働いているのに、「work more, sleep less. (もっと働け、寝なくともいい。)」などと、自分の都合に合わせて、とんでもないことを言う上司・会社が増えた。理不尽な成果主義に振り回されていては、体がボロボロになる。
 ときに、Donald Trump, Barack Obama, Margaret Thatcher などを引き合いに出し、特異な人間は皆、睡眠時間が 5時間以下だと、うそぶく。

 神経科学、心理学が専門の California 大学 Matt Walker教授によると、1940年代の人の睡眠時間は平均 8時間であったが、現代人は 6.7~6.8 時間しか眠らない。この70年間で、先進国の人類は 20%も睡眠時間を削ってしまった。

 昔に比べて、良質のベッドに、タバコの煙から解放された快適な寝室。それなのに、なぜ、睡眠時間が少なくなってしまったのか。そこには様々な要因が潜んでいる。コーヒーは眠気を吹き飛ばし、お酒を飲むと、レム睡眠がなくなるのも一因だ。
 さらに、Walker 教授によると、エアコンによって、一年を通して室内が常に一定の温度に保たれていることも、健康には逆効果を果たしているという。太陽が沈んで気温が下がり、翌朝、朝日が昇って、また気温が上がる。この「自然のリズム (natural ebb and flow)」を体が感じなくなり、体内時計が正常に機能しなくなったという。

 これに追い打ちを掛けているのが、強烈な青色光を放つコンピュータのモニタ・スクリーン。

"Now that blue light unfortunately will put the brakes on the release of a hormone called melatonin at night, and melatonin signals when you should sleep."
[ 夜になって、眠くなるのは、メラトニンが分泌されるため。ところが残念なことに、、現代社会では、青色光がこのホルモンの分泌を妨げてしまっているのだ。]

 それに、夜半に配信する e-mail。就寝前に精神が高ぶると、すぐに眠れない。ますます、就寝が遅くなる (sleep procrastination)。

 それでは、睡眠が十分にとれないと、どうなるか。Walker 教授は次のように答える。

"Based on probably about 10,000 research study papers now. The number of people who can survive on six hours of sleep or less and show no impairment, rounded to a whole number and expressed as per cent, is zero."

[ これまでに発表されたおよそ 1万件に及ぶ研究論文を整理した結論。睡眠6時間以下で、体に何の支障も来さない人は、ほとんどいない。パーセントの数値 (小数点以下切り捨て)で表わすと、0%となる。]

 なお、睡眠7時間以下は、睡眠不足 (deficient sleep)。それは「health consequences (健康に重大な影響)」を及ぼし、

・Alzheimer's :アルツハイマー
・cancer   :ガン
・obesity  :肥満
・diabetes  :糖尿病
・anxiety       :不安神経症
・depression :うつ病
・suicidality   :自殺傾向

などの病気と強い因果関係 (casual links) があるとされる。
                 (写真は添付のBBC Newsから引用。)

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おせっかいはいや!:あたしをほっといて! (BBC-Newa, July 7, 2017)

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 ことばを覚えたての子どもは「あれ何?、これ何?」と、しつこく親に聞く。また、子どもでもないのに、他人のことを「あれ、これ」と詮索するのが大好きな人もいる。

 そんなとき、Englandでは「Lay-overs for meddlers.(あんたには関係ないことでしょ)」と言うそうだ。「It's none of your business.」よりも、言い回しが古風で、言葉の響きが柔らかい。ちなみに、「ほっといて!」は「Leave me alone.」。

 これとほぼ同じようなことが、スコットランド西部の港町「Oban (オーバン)」で起きている。
"It said sea pups are left behind when their mother goes out to hunt."
"Seals quite often haul out on stretches of beach or rocky areas for a rest, so just because a seal is on the land does not mean it is unwell or in distress."

[ お母さんアザラシが餌を探しに海に出ているとき、アザラシの子どもは浜辺に置いてきぼり。]
[ アザラシは、休息をとるために、浜辺や岩の上に這い上がって寝ころんでいることが多いもの。だから、陸に揚がっているからといって、それは病気でも何でもないこと。]

 ところが、こんなアザラシの子どもの姿を通りすがりの人が見て、「abandoned or in difficulty (母親に見捨てられたか、よわっている)」と勘違いし、すぐに「The Sea Life Sanctuary」に連絡したり、アザラシの子どもに手を掛け、海に戻そうとする行動に走る。

"But once a pup separated from its mother and comes into contact with humans it cannot be returned."
[ しかし、一度、子どものアザラシがお母さんアザラシから引き離されて、人間に接触すると、自然に戻れなくなってしまう。]

 だらか、明らかに怪我をしていたり、病気だと確認できない限り、少なくとも12時間は遠くから離れてずっと様子を見ることが必要だという。
 このような基本的な知識がない観光客が増えたせいか、アザラシの救助も手がける「The Sea Life Sanctuary」に連絡する人が、昨年度に比べて 29%も増えた。でも、そのほとんどは、まったく「unnecessary rescues (むだなレスキュー)」に終わることが多い。

 アザラシの子ども (sea pups) にとっては、せっかく気持ちよく日向 (ひなた) ぼっこをしている最中に、人間に起こされるなんて、それは「おせっかい」そのもの。
                 (写真は添付のBBC Newsから引用。)

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食中毒の原因は何?:アメリカで起きた不思議な事件 (BBC-Future, June 28, 2017)

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 この時期、食中毒 (food poisoning) には十分に気を付けたい。大腸菌サルモネラ菌は梅雨から夏にかけて暴走しがちだ。
 しかし、アメリカでは 2015年の 12月、不思議な食中毒事件が発生した。「E. coil (大腸菌)」感染が全米 20州で、だらだらと広がったのだ。それも感染者の 80%は女性だった。
 「The Centers for Disease Control, CDC (米国疫病予防管理センター)」はすぐに感染源の割り出し調査に乗り出す。感染者一人につき30分以上の「聞き取り調査 (interview qustionnaire)」から、大腸菌 DNAの遺伝子解析まで実施したという。しかし、どれも、大腸菌感染の原因究明にはつながらない。調査は暗礁に乗り上げる。

 ようやく、調査官は 6年前の過去に起きた「salmonella poisoning (サルモネラ菌中毒)」事件を思い出す。そのときも、奇妙なことに、感染者は子どもに限られていた。聞き取り調査を行なっても、何も原因は分からない。
 ところが、ついに、全ての感染者の家庭には水槽 (aquariums) があることを突き止める。子どもがペットとして「African dwarf frog (コンゴツメカエル)」を飼っていたのだ。つまり、病原菌は、食べ物ではなく、カエルから感染していたことが判明する。

 そこで CDCの調査官は、感染者の多くが女性であることに気づき、大腸菌が料理に関係し、その発生源は「Gold Medal Flour (ゴールドメダル社製小麦粉)」にあることにたどり着く。その小麦粉は、Missouri (ミズーリ州)「Kansas City」の工場で生産されたものだった。
 さらに、メキシコ料理チェーン店が、子どもの遊び道具として提供した「a ball of tortilla dough (トルティーラの生の練り粉ボール)」で、やはり、子どもが大腸菌に感染していた。その小麦粉も Kansas City で生産された製品に一致する。
 「Gold Medal Flour」が直ちにリコールの対象となったことは言うまでもない。

 CDCのMr Ian Williamは次のように語る。

"Usually, you would expect flour to be cooked before it's eaten. And you wouldn't think a little flour dusted around the kitchen, would be a problem. But it is a raw agricultural product, in the end, from farms where there may be animals(which can spread E. coil). And it's processed in plants where wheat from many different places is ground at once, so one farm's contamination could have a big effect."

[ ふつう、小麦粉は、そのまま食べられないと考えるもの。また、それが台所で少々こぼれても、大したことはないと思いがちだ。しかし、結局のところ、小麦粉は生の農産品。農場では家畜が飼育されていることも多い (したがって、大腸菌が広がる可能性がある)。 各地の農場で刈り取られた小麦は、工場に運ばれ、そこで全ての小麦が一緒に小麦粉に挽かれる。だから、農場が 1カ所でも大腸菌に汚染されると、深刻な大腸菌中毒の原因になりかねないのだ。]

                 (写真は添付のBBC Newsから引用。)

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カエルの王国:6,600万年前、小惑星が地球に衝突して出現 (BBC-Science & Environment, July 3, 2017)

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 アマガエル (hyla) は、なんとも愛嬌のある顔をしている。この季節、窓カラスや小枝の葉っぱに張り付いて、人にまとわりついては血を吸う蚊や、害虫アメシロの幼虫を、パクパク食べてくれる。その仕草も面白いので、つい見入ってしまう。
 昔の人も、よくカエルを観察したようだ。「イソップ寓話」に幾つかカエルの話が盛り込まれ、「グリム童話」で一番に語られるのは「カエルの王様―鉄のハンス」だ。

 さて、そのカエル君。2億年前に超大陸 (supercontinet) の「Pangaea (パンゲア)」が分裂し、さらにその南半分の「Gondwana (ゴンドワナ)」が南アメリカ大陸とアフリカ大陸に分かれたころ、地球上の至るところにカエルがひっそりと生息していた。

 ところが、6,600万年、小惑星 (asteroid) が地球に衝突し、カエルに転機が訪れる。
 小惑星の落下地点は、メキシコ南東部の Yucatan Peninsula (ユカタン半島) 沖。この衝突で直径 8 kmの巨大なクレーターができた。また、このときに放出されたエネルギーは、原子爆弾 (atomic bomb) の 10億倍以上。その頃、恐竜王国であった地球は、恐竜(dinosaurs) もろとも、生物の 3/4が絶滅に追いやられてしまう。もちろん、「vegetables (植物)」も大打撃を受ける。

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 しかし、やがて、森 (forests) が再び生気を取り戻すと、そこはカエルにとって心地よい生息環境となり、カエルは地球上で圧倒的な「ecological niches (生態学的地位)」を築き上げる。つまり、小惑星の衝突が切っ掛けとなり、地球は恐竜王国からカエルの王国に変わったのだ。
 このとき、カエルは爆発的に増えた。その結果、種 (species) は多様となり、脊椎動物 (vertebrates) の中で最大の 6,700種以上を数えるまでに進化する.。ただし、US-Chinese研究チームが行なった遺伝子調査の結果、現在地球上に生息するカエルは、主として「hyloidea (アマガエル上科)」,「microhylidae (ヒメアマガエル科)」,「natatanura (アカガエル上科)」の 3系統に分類され、そのいずれの祖先 (origins) も、6,600万年前、ほぼ同時 (simultaneously) に地球上に姿を現わしたという。

 なお、グリム童話もいいが、「カエル大好き」が、お勧めの一冊は、これだ。

・川崎大治、太田大八:かじかびょうぶ、童心社

                 (写真は添付のBBC Newsから引用。)

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こんなに尽くしているのに、殺すなんて!:ミツバチの受難 (BBC-Science & Environment, June 29, 2017)

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 ミツバチ (bees) の一生は短い。それでも、せっせと花の蜜を集め、植物の受粉(pollination) を手伝う。それなのに、人間は容赦なく農薬 (殺虫剤) でミツバチを苦しめ、その個体数を激減させて来た。

 「European Commission (欧州委員会)」は、2013年、ミツバチの減少を食い止めるため、「neonicotinoid pesticides (ネオニコチノイド系殺虫剤)」の使用を「temporary ban (一時禁止)」とした。
しかし、この決定に対して、農薬は安全と豪語する農薬製造メーカー「Syngenta(シンジェンダ)」、「Bayer (バイエル)」はじめ、農業団体は猛反発。「The European Crop Protection Association, ECPA (欧州作物保護協会)」は、この農薬規制で年間€900m (約1,200億円) の農産物被害が発生していると訴える。

 そこで、「The Cntre for Ecology and Hydrology (英国生態・水文学センター)」のRichard Pywell 教授らの研究チームは、UK, Germany, Hungary にまたがる 2,000haに及ぶ大規模農薬 (殺虫剤) 調査を実施した。 
 その結果、ネオニコチノイド系殺虫剤によって、bumbles (マルハナバチ)、solitary bees (ソリタリー・ビー) はコロニーの巣に女王バチを残せなくなっていることが分かった。

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 なお、「wild bees (野生のミツバチ)」の巣から、2013年以降、使用が禁止されているはずのネオニコチノイド系殺虫剤の一種「imidacloprid (イミダクロプリド)」が検出された。(一連の詳細な研究内容は、科学雑誌「Science」に掲載。)

 また、ミツバチ (honeybees) については、UK, Hungary で農薬の影響が深刻で、Hungary ではコロニーの 24%が冬越しできずに全滅し、イギリスUKでもその死滅率 (hive mortality) が高かった。
 ところが、ドイツでは、野の花の種類が多く、また、ミツバチに病気が広がっていなかったせいか、農薬が、「冬越しするミツバチ (overwintering honeybees)」に悪影響を与えている確たる証拠は、認められなかった。

 農薬業界最大手の「Syngenda (シンジェンダ)」は、これを見逃さない。『Pywell教授らの研究データは「valuable but variable (有益だが、可変的)」。まだ、ネオニコチノイド系殺虫剤の有害性が証明されたわけではない』と鼻息が荒い。

 しかし、カナダのトーモロコシ生産地域にて実施された調査でも、ネオニコチノイド系殺虫剤は、働きバチ (worker bees) の寿命 (life expectancy) を短くし、女王バチをつくり出せなくなっているとする結果が導き出され、科学雑誌「Science」に発表されている。
                  (写真は添付のBBC Newsから引用。)

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バッキンガム宮殿:1億5千万年前のポートランド・ストーンで建造 (BBC-News, June 28, 2017)

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 イングランド南端の港町「Weymouth (ウェイマス)」から南に 8kmのイギリス海峡 (England Channel)上に細長い小さな島がある。「The isle of Portland (ポートランド島)」だ。この島全体が、Jurassic period (ジュラ紀) 後期に当たる、約 1億 5千年前の「Tithonian stage (チトニアン階)」の「limestone (石灰岩)」で形成されている。

 この島の石は、古代ローマ時代から切り出されていたが、14世紀になると、品質の優れた石材として London に船積みされた。産業として大規模採掘が行なわれるようになったのは 17世紀初頭の頃。
 やがて、その石材は「Portland stone (ポートランド石)」として世に知られ、「Buckingham Palace (バッキンガム宮殿)」、「St. Paul Cathedral (セント・ポール大聖堂)」、「British Museum (大英博物館)」はじめ New Yorkの「国連本部ビル」の建造にも使われた。

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 さて、その石材「Portland stone」は、17世紀からずっと「opencast quarrying( 露天採掘)」で採掘され、生産されてきた。
 しかし、どんな産業も自然環境や地域住民に配慮が求められるこの時代。「Dorset County Council(ドーセット・カウンティ議会)」は「section 106 agreement (106条 開発協定)」を適用し、ただ1ヶ所の採石場 (quarry) を残して、今後は「underground mining (坑内採掘)」以外の操業を認めないことにしたという。

 これによって、これ以上の自然景観 (landscape) の破壊が食い止められるともに、騒音・粉塵 (noise and dust) の発生も CO2 排出量も軽減されることが見込まれるという。

               (写真は添付のBBC Newsから引用。)

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